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武装神姫・標準武装一覧 ※各武装の設定は非公式のものです。 『フブキ』【大手裏剣・白詰草】 【忍者刀・風花】 【忍者鎌・散梅】 【飛苦無・蓮華草】 『アーンヴァル』【アルヴォ PDW9】 【アルヴォLP4ハンドガン】 【GEモデルLC3レーザーライフル】 【M4ライトセイバー】 『ストラーフ』【フルストゥ・グフロートゥ】 【フルストゥ・クレイン】 【アングルブレード】 【シュラム・リボルビンググレネードランチャー】 【モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ】 『マオチャオ』【研爪(ヤンチャオ)】 【防壁(ファンビー)】 【旋牙(シャンヤ)】 【ぷちマスィーンズ】 『ハウリン』【十手(じって)】 【棘輪(きょくりん)】 【吠莱壱式(ほうらい・いちしき)】 【ぷちマスィーンズ】 『ヴァッフェバニー』【カロッテP12】 【カロッテTMP】 【STR6ミニガン】 【ハグタンド・アーミーブレード】 『サイフォス』【コルヌ】 【デファンス】 【ベック】 【クリニエール】 『紅緒』【為虎添翼(イコテンヨク)】 【怨徹骨髄(エンテツコツズイ)】 【気炎万丈(キエンバンジョウ)】 【破邪顕正(ハジャケンショウ)】 『ツガル』【ハイパーエレクトロマグネティックランチャー】 【フォービドブレイド】 【ホーンスナイパーライフル】 『ジルダリア』【アレルギーペタル】 【モルートブレイド】 【グラースプアイビー】 【ポーレンホーミング】 【フレグランスキラー】 『ジュビジー』【ハンマーシード】 【パウダースプレイヤー】 【グリーンカッター】 『フォートブラッグ』【FB256 1.2mm滑腔砲】 【FBモデル M16A1アサルトライフル】 【FB0.9V アルファ・ピストル】 『エウクランテ』【ゼピュロス】 【エウロス】 【ボレアス】 【テンペスト】※ 『イーアネイラ』【スキュラ】 【ネプチューン・トリトン】 【ネプチューン・プロテウス】 【サーペント】 【トリアイナ】 【オルフェウス】 【exOPT MM09MRアタッチポール】 【メイルシュトローム】 『ヴァッフェドルフィン』【フィンブレード】 【アンカーナイフ】 【カロッテMP6】 【ヴァッサーマン・トーペードG】 【ヴァッサーマン・D-MP】 『ウィトゥルース』【コンピクトU7】 【ルインM21】 【ラピッドランチャー】 【インフェルノキャノン】 『ティグリース』【風神(フウジン)】 【雷神(ライジン)】 【極閻魔(コクエンマ)】 【朱天(シュテン)】 【炎虎甲】 『グラップラップ』【フレキシブル・マニピュレータ】 【ハイブレス・マニュピレータ】 共通武装【サイズ・オブ・ザ・グリムリーパー】 【ソード・オブ・ガルガンテュア】 【ASM-Ⅶ“ハルバード”大型ミサイル】 【ASM-Ⅳ“カッツバルゲル”中型ミサイル】 【ASM-Ⅵ“スティレット”小型ミサイル】 【SMG-A4W“ジャマダハル”サブマシンガン】 【銀のフォーク】 【“シェルブレイク”パイルバンカー】 【ポラーシュテルン・FATEシールド】 【青龍刀・飛鱗「フェイリン」】 【ホウキ・オブ・ザ・クリーンキーパー】 【パンチンググローブ“紅き炎の拳”】 【パンチンググローブ“蒼き風の拳”】 【RHG-AT2“ピースビルダー”リボルバー】 【グリーフエングレイバー】 【バルムンク】 【ツインビームガン】 【ローズブーケ(赤)】 【ロケット砲“シュトルム・ウント・ドランク”】 【レトロビームガン】 【パラソルスピア】 【フライングソーサー】 【モアイ像】 【銀のナイフ】 【スタンロッド】 【桃花扇】 【クライモア】 【ブーメラン】 【レーヴァテイン】 【野太刀】 【エーススラッシャー】 『フブキ』 【大手裏剣・白詰草】 ○投擲武装 持ち手のついた巨大な手裏剣。 質量があるので投げつけても威力が落ちないが、コントロールが難しいためある程度の技量が必要。 イベントにて無料配布されたプロモーションアイテムで、市販されていない。 【忍者刀・風花】 ○至近距離 刃に反りが無い直刀。 軽量で、突きに長ける。 白詰草と同じくプロモーションアイテムなので、非売品。さらにこちらは白詰草よりも入手機会が限られていたため、現在は半ばレアアイテムと化している。 【忍者鎌・散梅】 ○斬撃武装 片手で用いる小型鎌。 軽快に振るうことが出来るが、なかなか馬鹿に出来ない鋭さを持つ。 【飛苦無・蓮華草】 平らで小型の刃物。 携行性に優れ、投擲ほか様々な用途に使用できる忍び道具。 『アーンヴァル』 【アルヴォ PDW9】 短機関銃。携行性に優れて取り扱いが容易。 また、自己防衛にも十分な威力を持った火器である。 :PDW=Parsonal Difence Wepon 【アルヴォLP4ハンドガン】 ○実弾式拳銃 未来的デザインのハンドガン。 ケースレス方式。 非常に軽量である。 【GEモデルLC3レーザーライフル】 神姫から考えれば、携行がギリギリ可能というレベルの大型レーザー砲。 その重量・サイズゆえに扱い難いが、それを補って有り余る破壊力を有する。 【M4ライトセイバー】 柄から発する棒状の光の刃により、敵を攻撃する白兵戦用武器。 『ストラーフ』 【フルストゥ・グフロートゥ】 両刃で鍔が無く、反り返りが多い、複雑な形状をした幅広の剣。 【フルストゥ・クレイン】 グフロートゥより一回り小さな幅広の剣。同じく独特な形状をしている。 両刃で鍔を持たない一体成型。形状・重量から投擲にも向く。 【アングルブレード】 ストラーフが持つ様々な剣の一つ。両刃。 中程から根にかけては刃が弧を描き、先にかけては直刃となっている、非常に独特な形状をした長剣。 【シュラム・リボルビンググレネードランチャー】 回転式弾倉からグレネード弾を発射する、携行タイプの重火器。 高威力な反面、反動が大きく、重量の面から取り回しが難しい。 【モデルPHCハンドガン・ヴズルイフ】 リボルバータイプの大型拳銃。大口径で威力が高い。 『マオチャオ』 【研爪(ヤンチャオ)】 衝袖・裂拳甲の上から装着する格闘武装。 鋭い三本爪のクローユニット。 【防壁(ファンビー)】 衝袖・裂拳甲の上から装着する防御兵装。 丸っこいシールド状ユニット。 【旋牙(シャンヤ)】 裂拳甲を取り外し、まるまる換装するという装着スタイルをとる大型ドリル。 そのコミカルな外見に反して、凶悪なパワーを誇る。 【ぷちマスィーンズ】 ○特殊兵装 五体いるマオチャオのサポートユニット。 それぞれ異なるデザインで構成されている。 一体がマオチャオの背中で指令を出し、他四体が様々な兵装で攻撃する。 主に近接戦闘重視のルーチンが組まれている。 『ハウリン』 【十手(じって)】 棒の柄に鈎爪がついた鈍器。 打突のみならず防御にも使用でき、威力は高くないが使い勝手の良い武器である。 【棘輪(きょくりん)】 ○投擲用リング リング状の武器。 刃が多数設けられている。 【吠莱壱式(ほうらい・いちしき)】 ○実弾式ロケット砲 腕部に装着する大型のロケット砲。 骨をモチーフにした形状をしている。 特殊機能として強力なプラズマを弾頭に圧縮させて撃ち出す『ハウリングサンダー』がある。 【ぷちマスィーンズ】 ○特殊兵装 五体いるハウリンのサポートユニット。 それぞれ壱、弐、参、肆、伍とマーキングされている。 一体がハウリンの背中で指令を出し、他四体が様々な兵装で攻撃する。 マオチャオのものと違いこちらは遠距離戦主体となっている。 『ヴァッフェバニー』 【カロッテP12】 ○実弾式拳銃 オートマチック式ハンドガン。 スライド上部が切り取られ銃身が露出しているのが特長。 レーザーサイトが装着されている。 【カロッテTMP】 サブマシンガン。オプションとしてスコープが装備できる。 :TMP=Tactical Machine Pistol 【STR6ミニガン】 ○実弾式機関銃 手持ち式のミニガン。 取り回しは難しいが、弾幕を張るのに向いている。 【ハグタンド・アーミーブレード】 片刃の直剣。 『サイフォス』 【コルヌ】 幅広の長剣。用途的にはバスタード・ソードに近い。 鍔・柄に豪奢な装飾をあしらっているが、機能性は損なわれていない。 【デファンス】 サイズ的には騎上刺突用クラスの大きさを誇るランス。 コルヌと同じく柄の部分を中心に金の装飾が目立ち、実用性はもとより儀礼的な意味でも効果が大きい。。 【ベック】 ○クロスボウ 強力な弦をハンドルによって巻き上げる、クレインクライン・クロスボウ。 通常のクロスボウに比して高威力だが連射性能はかなり低い。 【クリニエール】 ○実体斧 片手用ハンドアックス。 比較的小型で見た目より取り回しやすい。 相手に投げつけることもできる。 『紅緒』 【為虎添翼(イコテンヨク)】 装飾らしき物はほとんど無い太刀。 【怨徹骨髄(エンテツコツズイ)】 同、脇差。紅緒の武器はサイフォスと違い、飾り気が少ない実用性重視のデザインになっているようだ。 【気炎万丈(キエンバンジョウ)】 ○実弾式滑腔銃 火縄銃。 実物の火縄銃と操作方法が同じなので連射力は低い。 【破邪顕正(ハジャケンショウ)】 ○実体長刀 薙刀。 リーチが長く威力も高い。刃が十字になっている。 『ツガル』 【ハイパーエレクトロマグネティックランチャー】 リアユニットに接続されている大型電磁加速砲。 高初速の弾丸を発射できるほか、空中姿勢制御の補助ユニットとしても使用できる。 【フォービドブレイド】 ○電磁式実体剣 背部ユニットに装着される双剣。 刃は長刃と短刃になっている。 【ホーンスナイパーライフル】 狙撃用自動小銃。 長い有効射程と精密な照準による高い命中精度を誇る。 『ジルダリア』 【アレルギーペタル】 ○打撃武装? 相手神姫に対して何らかの状態異常を起こす音波を発生する、花びらを模した音叉状格闘武器。 これに限らずジルダリアの武装は、従来の神姫のものと違い見た目から性能が判断できかねるものが多い。 【モルートブレイド】 ○実体剣 片刃の剣。ジルダリアの武装の中ではもっとも一般的なものといえる。 ちなみにモルートとはイタリア語で「非常に」と言う意味で、オリーブの中にも同じ名前の品種がある。 【グラースプアイビー】 ○鞭 ツタを模した鞭状の武器。その名の通り相手神姫を拘束し動けなくする。 【ポーレンホーミング】 ○特殊拳銃 七つの銃口から花粉状の弾丸を放つハンドガン。 弾速は遅いが一発一発が高い誘導性能を持っており、拳銃系の武器の中では冗談みたいな強さを誇る。 【フレグランスキラー】 ○特殊銃器 弾丸ではなく状態異常特性のある香水を高圧噴霧する銃。射程はそれほど長くないものの、アレルギーペタルと合わせて用いることで発揮されるいやらしさは他の神姫の追随を許さない。 『ジュビジー』 【ハンマーシード】 ○打撃武装 フレキシブルにしなって威力を増す棍棒で、いわゆるフレイル。数少ない殴打系の格闘武装。 【パウダースプレイヤー】 ○特殊機関銃 小さな胞子状の弾丸をスプレーするように撃ちまくるマシンピストル。弾丸の小ささは弾道が煙に見えるほどである。見た目どおり水平方向に対して自動で発射角度を変えることができ、射手は縦軸を合わせるだけでよい。 物理的な威力はほとんどないが、ジルダリアの武器同様弾丸に状態異常特性がふくまれているようだ。 【グリーンカッター】 ○機械式斬撃武装 ぎざぎざの葉を模した回転のこぎり。ポップな外見とは裏腹に凶悪な性能である。 『フォートブラッグ』 【FB256 1.2mm滑腔砲】 ○実体式滑腔砲 おそらく現在まで発売されている公式実弾武器の中では一番の威力を誇る大砲。 箱から出した状態では「絶対に砲口を覗かないでください」などと書かれた大きな注意書きが貼られ、砲口には安全キャップがはめ込まれている。 あらゆる装甲を貫通する徹甲弾を撃ち出すが、反動に精密機器が耐え切れないため単体での照準機能はない。また最大装薬の砲弾は専用のバックパックを使って固定、接地しなければ撃てないほど強力で、手持ちで撃とうものなら撃った神姫が反動で転んでしまう。 【FBモデル M16A1アサルトライフル】 伝説的名銃であるM16A1をフォートブラッグ用にリデザインした物。 自動小銃。小口径と軽量なボディで携行性に優れ、オプションとして銃身下部に単発式のグレネードランチャーを装備できる。 【FB0.9V アルファ・ピストル】 ○電気発火式実弾拳銃 ハンマーのモールドはあるが、名前の通り電気発火式のハンドガンのようである。 拳銃系武装の中では命中精度が高い部類に入る。 『エウクランテ』 【ゼピュロス】 ○小型ボウガン 牽制用等に使用されるビームボウガン。主に手首部分のハードポイントに装備される。 エネルギー兵器のため反動が少なくその分高威力、高命中率を誇る。 【エウロス】 ○斬撃兵装 2対装備する大型の片手用格闘用ブレード。 後述する【テンペスト】を構成する部品となり、またトリガーが設置されていることから 何らかのエネルギーを刀身威力の向上用に使用してると思われるが、詳細不明。 【ボレアス】 ○ビームランチャー 取り回しと優れた二連式高出力ビームランチャー。 上下二連装の銃身が特長で、下部は左右に回転させることができるため熟練した神姫であれば二目標同時攻撃が可能である。 【テンペスト】※ ○合体武装 上記三種の武装と本体のリアテイルパーツを組み合わせて作られる大型ビーム砲。 ボレアスの台尻にある大口径砲身を前方に向け、他の武装のエネルギーも集中・集約して発射する。 『イーアネイラ』 【スキュラ】 ○射撃兵装 水中での推進を重視した鏃型の弾丸を発射するレールガン。近距離の牽制として用いる。 後述のアタッチポールと組み合わせることにより、槍としても使用可能。 【ネプチューン・トリトン】 ○射撃兵装 二連装の水中機関銃と小型水中ミサイルランチャーの複合武装。ミサイルを魚雷と表記しないのは、地上でも発射できるため。 【ネプチューン・プロテウス】 ○射撃兵装 二連装の大型魚雷発射筒。 【サーペント】 ○射撃兵装 LC3レーザーライフルのイーアネイラ版といった面持ちの大型ランチャー。ただし撃ち出されるのはレーザーではなく、強力な指向性の振動波を持った音響(フォノン)メーサーである。水中では音速が秒速1000メートル以上にもなるため、本武装の優位性は言うまでもない。 【トリアイナ】 ○刺突兵装 イーアネイラ唯一の格闘武装。単体でも軽量な短剣として使用できるが、後述のアタッチポールとの組み合わせで、投擲槍、トライデント、二つ組み合わせてツイントライデントと、多彩に変化する。 【オルフェウス】 ○防御兵装 琴の形をした盾。攻撃を受けると弦によってその衝撃などに呼応した逆位相振動をぶつけてダメージを相殺する。特に波そのものであるレーザー兵器に対しては非常に有効である。 【exOPT MM09MRアタッチポール】 ○特殊兵装 用途によってその役目を変える追加アイテム。格闘武装の長さを稼ぐ棒になったり、電力兵器の追加バッテリーになったり、銃砲の追加砲身になったりする。 【メイルシュトローム】 ○合体兵装 上記のトリアイナ、オルフェウス以外の全ての武装を合体させた大型複合射撃武装。 全武装の一斉射撃により圧倒的な弾幕と威力を発揮する。 『ヴァッフェドルフィン』 【フィンブレード】 ○斬撃兵装 水中潜行時の舵にもなる特殊剣。トンファーのように使用する。 【アンカーナイフ】 ○投擲兵装 ワイアーを張って水中で神姫自身を固定するためのナイフ。もちろん攻撃にも使える。 【カロッテMP6】 ○射撃兵装 密閉性が高く水中での作動にも支障をきたさない機関銃。銃身が二つあり、下はその機関銃だが、上は水中で使用するニードルガンである。セレクターが四つあることから判別できる(安全、単発、連発、ニードルであると思われる) 【ヴァッサーマン・トーペードG】 ○射撃兵装 小型の魚雷を高速射出する魚雷発射筒。威力よりも制圧力を重視してある。 【ヴァッサーマン・D-MP】 ○射撃兵装 片手で扱える超小型の無反動砲。弾体そのものに推進力があるため水中での使用も可能である。 『ウィトゥルース』 【コンピクトU7】 ○実弾式拳銃 やや大型のハンドガン。ナックルガードが付いているのが特徴。 ハンドガンの中では珍しく、ハードポイントが側面に設置されている。 【ルインM21】 ○実弾式機関銃 直覚的なデザインの機関銃。比較的大型ではあるがバランスは良く、片手で傾向可能。 後部にハードポイントが設置されている。 【ラピッドランチャー】 ○電磁式加速砲 全体的に曲面で構成されたレールガン。連射可能な兵装とされている。 神姫本体の装備に接続して使うケースが多いが、収納式グリップが設置されており、 手に持って射撃することも可能。 尚、ウィトゥルースは上記3武装を2つずつデフォルトで装備している。 【インフェルノキャノン】 ○荷電粒子砲 ティグリースの主砲とも言える大型ビームランチャー。 その強大な威力・反動ゆえに連射は不可能だが、絶大な破壊力を持つ。 また、簡易ビーグル【プッチブレイカー】の基部ユニットにもなる。 『ティグリース』 【風神(フウジン)】 ○片手剣 湾曲した刀身を持つ片手剣。 鋭い切れ味を持つ。 【雷神(ライジン)】 ○片手剣 稲妻のような波打った刀身を持つ片手剣。 帯電性能があり、切れ味以上の破壊力を持つ。 【極閻魔(コクエンマ)】 ○片手剣 真っ直ぐな刀身を持った片手剣。 癖がなくどんな状況においても対応可能な汎用性の高い剣である。 尚、上記3種の剣をティグリースはそれぞれ2竿づつ所持している。 【朱天(シュテン)】 ○両手大剣 大型の実装剣。扱いは難しいが、その一撃は絶大な威力を持つ。 また基部から2割にして使用することも可能。 【炎虎甲】 ○格闘兵装+防御盾 通常はリアパーツにセットされている大型装甲だが、 真鬼王の腕部に変形する機能を活かし直接神姫腕部に接続、格闘戦に使用することも可能。 その場合、チーグルアームに匹敵する威力を生み出す。 『グラップラップ』 【フレキシブル・マニピュレータ】 ○作業用アーム 補助用マニュピレータ。 出力は低いが、細かな作業に向いている。 【ハイブレス・マニュピレータ】 ○作業用アーム 大型マニュピレータ。本来は戦闘用ではないものの、その鋼鉄をも引きぢぎることが可能な出力は 戦闘用としても十分実用に耐えられる。 共通武装 【サイズ・オブ・ザ・グリムリーパー】 ○至近~近距離 細身で鋭利な鎌。 スイッチを入れることで刃が赤熱し相手の装甲を溶断することができる。 【ソード・オブ・ガルガンテュア】 ○至近~近距離 大型の片刃剣。 その重量にまかせて相手を叩き切るのがセオリー。 【ASM-Ⅶ“ハルバード”大型ミサイル】 ○中~遠距離 神姫の背丈ほどもあるミサイル。 威力は絶大だが見た目どおり鈍重で命中率は期待できない。 手に持ってそのまま投げつける豪快な使用例も報告されている。 【ASM-Ⅳ“カッツバルゲル”中型ミサイル】 ○中~遠距離 太めのミサイル。 バランスが取れているので使い勝手が良い。 【ASM-Ⅵ“スティレット”小型ミサイル】 ○近~中距離 短距離ミサイル。 単発の威力は低いが一度に多数装備できる。 【SMG-A4W“ジャマダハル”サブマシンガン】 ○近~中距離 サブマシンガンと謳っているが実質アサルトライフルに近い。 構造的に頑丈でかなり乱暴に扱っても壊れない。 【銀のフォーク】 ○至近距離 どこの家庭にもあるごく普通のフォーク。 神姫が持つと一転して凶器になる。 【“シェルブレイク”パイルバンカー】 ○至近距離 内部で高圧ガスを爆発させ高速で金属パイルを打ち出す格闘武装。 使用回数が限られており使い手の多大な技量が要求されるが、ほとんどの装甲を貫ける。 【ポラーシュテルン・FATEシールド】 ○防御兵装 全身のどこにでも装着できる使い勝手の良いシールド。 増加ジョイントとしても優秀。 【青龍刀・飛鱗「フェイリン」】 ○至近距離 きらびやかな装飾の施された青龍刀。 武器として十分な性能を持つが、装飾品としても使われる。 【ホウキ・オブ・ザ・クリーンキーパー】 ○??? 一見ただのほうきに見えるし実際にほうきとして使えるが、 実は近年実践ノウハウが蓄積されつつある電磁浮遊推進システムが内蔵され、本当の魔法使いのように宙に浮くことができる。乗りこなすにはある程度のコツがいるものの、人間の自転車に似た感覚の手軽な乗り物として神姫の間で普及しつつある。 飛行性能としては中の下。戦闘には向かない。 【パンチンググローブ“紅き炎の拳”】 ○至近距離 内部にパワーチャージャーが組み込まれたハイテクグローブ。 装着した神姫のパンチの威力を数倍に引き上げる。 【パンチンググローブ“蒼き風の拳”】 ○至近距離 内部にスピードブースターが組み込まれたハイテクグローブ。 機関銃のようなパンチを繰り出すことができるようになる。 【RHG-AT2“ピースビルダー”リボルバー】 ○至近~中距離 精密なエングレーブ(彫刻)が施された中折れ式シングルアクションリボルバー。 実際に銃としての機能はあるが、装飾品の意味合いが強い。 【グリーフエングレイバー】 ○斬撃武装 一般的なアーミーナイフの神姫版。しっかりセレーション(のこぎり)もついているので、ツールナイフとしてバトル以外でも重宝する。 【バルムンク】 ○斬撃武装 職人が一本一本丁寧に鍛えた西洋剣。神姫の武装としてはかなり高額だが、それに見合った切れ味である。 【ツインビームガン】 ○射撃武装 往年の名作シューティングゲームの主人公機、ツインビーをあしらったパルスビームガン。命中するとベル状の残滓が発生する。 【ローズブーケ(赤)】 ○打撃武装 その名の通りバラの花束のブーケである。張力のある特殊素材で作った造花で、ひっぱたかれると意外に痛い。 【ロケット砲“シュトルム・ウント・ドランク”】 ○射撃武装 RPGロケットランチャーを模した武装。弾頭が大きいため予備を何発も持ち歩けない。その分一発辺りの破壊力は強力に保障されている。 【レトロビームガン】 ○射撃武装 ※編者未確認、加筆をお願いします。 【パラソルスピア】 ○刺突武装 傘で刺されれば誰でも痛い。 【フライングソーサー】 ○投擲武装 特殊セラミックでできたお皿。裏に武装神姫のロゴが入っている。 信じられないが航空力学をふんだんに取り入れているため、よく飛ぶ。 【モアイ像】 ○投擲武装 人工大理石で整形されたモアイ像。固形燃料ロケットおよび整流装置およびアクティブセンサーが内蔵されており、ほとんどミサイルである。頭頂部を向けて追ってくる様だけで戦意を喪失した神姫も多い。 【銀のナイフ】 ○斬撃武装 銀のフォークと対になる武装。といってもただの人間用ナイフであるが、神姫にとってはやっぱり凶器である。 【スタンロッド】 ○打撃武装 5万ボルトの電撃を与える警棒。電気信号で動いている神姫にとってはかなりいやらしい武器である。 【桃花扇】 ○投擲武装 ※編者未確認、加筆をお願いします。 【クライモア】 ○打撃兵装 鋼鉄から削りだした巨大な剣。切れ味は考慮されておらず、もはや鉄塊である。 【ブーメラン】 ○投擲兵装 射撃能力の無いマオチャオ武装のために作られたらしい木製のブーメラン。 ただし手違いから現在装備することができない。 【レーヴァテイン】 ○斬撃兵装 刀身にガスによる燃焼機構が施された耐熱素材による剣。 「刃が燃えている剣ってカッコいいよね!」というかなり無茶な構想で作り上げられているが、威力はあるらしい。 【野太刀】 ○斬撃兵装 重装甲の神姫に対してもその装甲ごと切り裂く大型の刀。 非常に切れるため初心者はお断り。 【エーススラッシャー】 ○投擲武装 内部に爆破装置が組み込まれたトランプ。トランプそのものが投げるのにかなりの技量を要するので、実質上級者向けとなっている。
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よみがな:ぶそうしんき 分類:玩具 説明文 KONAMIより2006年から発売されているメカ少女のアクションフィギュア。 ゼロスレシンクロニシティにより一部住人の間で人気。 高い組み換え拡張性を有しており、シリーズ内での組み換えや別商品の流用などに優れている。 また、現物のフィギュアだけでなくネットゲームにも対応しており、購入したフィギュアに付属している武装神姫アクセスコードにより、オンラインのジオラマスタジオとバトルロンドを無料で利用できる。 ジオラマスタジオとは、3D空間にポリゴンで描かれた神姫をカスタマイズし、好きなポーズでスクリーンショットを撮れる新時代のジオラマシステム。 バトルロンドは武装を設定し指示を出して相手神姫と戦わせる対戦ゲーム。 武装神姫は毎シリーズ(2キャラ)ごとにゲストデザイナーによりキャラクターがデザインされる。 そのゲストデザイナーとして我らが鉄乃巨刃氏を推す声も少なくない。 実際に鉄乃巨刃氏を望む声が玩具板「■コナミ_武装神姫_>>PART_29」の 1000を取ったこともある。 ちなみに神姫スレはそれなりに変態性が強い。 また、他スレでゼロスレネタを使う時は、そこの住人に迷惑をかけないよううまく溶け込むようにしよう。 要は、わりとお仲間。 公式サイト 武装神姫
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ガングラー鋼月の『今時の武装神姫事情』Vol.1 『パソコンでググる武装神姫』 皆さんこんにちわ。自称おもちゃライターのガングラー鋼月と申します。神姫マガジンさんでも新製品レビューなんか時々書かせて戴いていたんですが、このたびスペースを戴いて、コラムを担当させてもらえることになりました。 大会での効果的な運用方法やちょっとした改造例、新製品レビューなんかは他の記事を見てもらうとして、ここではもっと基本よりの……皆さんが普段「?」と感じることを書いていこうと思います。 ○パソコンでググる武装神姫 家に帰ると、ウチの白子が俺のパソコンでネットを見ていた。 「どうしたの? 何か面白い記事でもあった?」 背広を脱ぎながらそう問い掛けると、白子はパソコンのディスプレイを眺めながら、うっとりした瞳でため息をついた。 「今度、新しい背部ユニットが出るんです。欲しいなぁ……」 神姫ユーザー諸氏なら珍しくもない光景だろう。神姫のおねだりに負けて、通販ボタンをポチっと押してしまったかたも多いのではないかと思う。 しかし、ここで疑問に思った方も多いのではないだろうか。 神姫が、なんでパソコンでネットを見るんだ? と。 ○神姫はロボットか? 神姫はロボットである。 アンドロイドとかガイノイドとかいう意見もあるだろうが、そこまでの細かい分類はここでは追求しない。私のホームグラウンドであるオモチャ業界的に言えば、SRWやGFFといった人工知能内蔵型ホビーロボットの延長上にある。 だが、SRWのスーパーロボットや、GFFのMSは自分からネットを見たり、ましてやビームライフルをねだったりしない。せいぜい定期バージョンアップのアナウンスをする程度で、それもメンテナンスソフトが定期的に取得した更新情報を参照しているに過ぎない。 この辺りの性格付けはコミュニケーションに重点を置く神姫シリーズの面目躍如といった所だが、やはりここでも同様の疑問にぶち当たる。 ネットが見たければ、わざわざ人間用のキーボードやマウスを使わなくても、GFFのようにメンテナンスソフト経由でネットに直結すればいいんじゃないか? と。 ○神姫の頭脳はパソコンじゃない まず、ここで神姫の構造をおさらいしてみよう。 神姫はおおまかに三つの部品で構成される。 電子頭脳と記憶中枢を搭載した頭部コアユニット。 思考パターンやデータベースを記録し、神姫のプリセット状態に影響するCSC。 そして、頭部とCSCをつなぐマザーボードを内蔵した素体。 素体のマザーボードに好みのCSCを三つセットして、頭部コアユニットを接続。そのあと起動信号を送ることで初めて神姫が起動するのは……神姫ユーザーなら誰も知っているはずだ。 さてここで注目して欲しいのは、頭部コアユニットである。 頭部コアユニットは電子頭脳と記憶ユニットを含む、文字通り神姫の頭脳部分だ。ここで神姫は物事を記憶し、経験を蓄積させ、CSCの思考パターンに従って思考・判断する。 コアユニットに実装された電子頭脳は、陽電子頭脳と呼ばれる(一般には超AIのほうが通りが良いが)バイオコンピュータの一種で、パソコンに使われている集積回路とは全くの別物だ。 詳しい構造の話は割愛するが、最大の特徴は『自分で考え、判断できる』コンピュータである事だろう。 ○勘違いするコンピュータ 陽電子頭脳は、正確・厳密な判断よりも、あいまいな思考。即ち、人間くさい思考を再現したコンピュータである。 神姫がマスターの話を勘違いした。 居眠りしていると、神姫が気を使って毛布を掛けてくれた。 怖いテレビを見たら、神姫が怖がって離れなくなった。 神姫がバトルスタイルについて悩み出した。 このどれか、もしくは全ての行動を経験した事のある神姫オーナーは多いだろう。これこそが陽電子頭脳の特徴であり、GFFやパソコンの集積回路には出来ない芸当だ。 陽電子頭脳とは、勘違いを含めて、推測や判断を自分で行えるコンピュータなのである。 ただ上記の通り、正確・厳密な判断には欠ける面も多く、製品には個体差(いわゆる性質のムラ)が出てしまう特性があるため、パソコン的な使い方には向いていない。現状の最新OSであるWindows2037も、陽電子頭脳をCPUに用いたパソコンのサポートは行っておらず、ロードマップにも対応の予定は明記されていない。 補足だが、CSCや陽電子頭脳の品質のムラを神姫では『ゆらぎ』という個性化するための特徴として位置付けており、この性質が問題になったことはない。 執筆者注 正確には神姫の陽電子頭脳は、人間と同じくメンタル部分と自律神経部分の二重構造になっており、自律神経部分の陽電子頭脳はある程度正確・厳密な判断を行うことが出来る。 ただ、こちらは神姫の内部構造の管理に特化した部分であり、追加機能を実行できる部分ではないため、本コラムではメンタル部分についてのみ記述した。 ○ブラウザを学習できない神姫 では本題に戻ろう。 パソコンと神姫のコンピュータが別物なのは分かった。だが、神姫には武装用のドライバや、追加学習ソフトというものが確かに存在する。その延長上で、ネット閲覧ソフトも神姫に組み込めるのではないか? 答えは『理論上は○』だ。 神姫武装用のドライバや、言語などの学習ソフトは、パソコンソフトのインストールとは本質的に異なる。 実はドライバも学習ソフトも、神姫に『基本的な使い方を教える』だけでしかない。我々が辞書を買ってきたり、取説を読んだりするのと同じだ。 概ねの場合において、ドライバやソフト導入後も神姫にはそれを使いこなすための追加学習が必要になる。 そして、実際に神姫用ブラウジングソフトというものが企画されたことは、ある。 正確に言えば、あった。 先日偶然にもその企画担当者と話をする機会があったのだが、心の中に流れ込んでくる(そう神姫は表現したらしい)htmlの情報は神姫にとって感じの良いモノではなかったらしい。 唯一、バーチャルバトルと同じようにパソコンとバーチャルポッドを経由すれば、ブラウジング時の不快感はなくなったそうだが……。そこまでして、パソコンで直接ブラウジングを回避するメリットはない。 結局そのソフトは、評価試験の段階で開発中止になったそうだ。 恐らくは人間に近い思考に調整された陽電子頭脳が、ブラウザの処理に追いつけなかったのだろうというのが、開発者の見解だった。 そんなわけで、陽電子頭脳を用いた神姫は、自らの好奇心を満足させるため、シリコンコンピュータを用いたパソコンとシリコンコンピュータ用のブラウザでネットを検索するのである。 間違っても『おねだりしやすいから』という理由ではないことだけは付け加えておきたい。 トップ
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戦うことを忘れた武装神姫 その4 後日談 第04話・戦うことを忘れた武装神姫-4 の続き。 その日、久遠が帰宅した後の話であります。。。 お土産のプリンを賞味ながら、食後のひととき。昨夜の件を 他の神姫達に話すと、皆一様に驚いた。 「へー、リゼって歌が上手かったんですね。」 とシンメイ。 「もう、別にそんなに上手いわけじゃないんだから・・・。」 照れながらも嬉しそうなリゼ。 「ねえねぇ、なにか歌ってよ。」 エルガがリゼの腕を掴んで懇願する。 「え、えー、じゃぁ・・・マスター、あのCDまだあったよね? いいかなぁ。。。」 「ほいきた。」 さっとCDを用意し、さくっと再生。 3曲程をさっくりと歌う。 ・・・上手い。 ・・・こりゃぁ・・・デビューできるんでない? ・・・ってくらいに上手い。 拍手喝采。赤面し、照れに照れるリゼ。でもトコトン嬉しそう でもある。。。 本来なら長姉になるべき生まれでありながら、 俺の所においては末妹と何とも微妙な立場であり、本人も相当 コンプレックスを抱いていたようだが・・・そろそろ吹っ切れ たのだろうか。 「リゼ、すごいじゃない。」 中でも、人一倍嬉しそうなのは、リゼと(ロット上は)同期のイオ。 「そうだ、日本の昔からの歌とかも歌えるの?」 シンメイが手を叩きながら聞いた。 「知っている曲ならいけるよ。そう・・・とおりゃんせ、とか。」 と言ったリゼ、静かに歌い始め・・・ ・・・シンメイが震えあがってしまった。 上手い人が歌うと、テッテー的に不気味さが増すこの曲。 怖い話がどうにも苦手なシンメイには、久々の一撃となったようで、 こんどはシンメイが寝付けなくなってしまった。結局この日の夜は、 シンメイの話し相手をするハメになってしまった。。。 昔話を怖がるほど、繊細な心の神姫たち。 そう、ここに居るのは戦うことを忘れた武装神姫。。。 <トップ へ戻る<
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戦うことを忘れた武装神姫 その20 ・・・その19の続き・・・ フィーナの次のオーナーは・・・なんとティナのオーナーの、かえで。 CTaにティナのメンテナンスを頼んだ際に、フィーナの話を聞いたかえでは、 その場でフィーナを迎え入れたいと申し出たとか。 もっとも、この流れは CTaの計らいも少なからずあったようだが、リーダーの希望もあったらしい。 そして、リーダーは本名の「フィーナ」として、かえでの元で新たな生活を 始めていた。 「あーっ! リーダー! 元気してた?」 かえでの肩の上の「リーダー」に、リゼは久遠のポケットから顔を出し手を 振って応える。 「もう、リーダーじゃないですっ。 フィーナと呼びなさい!」 と、叱るフィーナの顔は、大変に穏やかな・・・笑顔だった。 その様子に、雑誌社の一人が気づき、カメラマンを含めた数人がやってきた。 色の濃い度付きスポーツグラスをしていた久遠だったが、あっさりとバレて しまった模様。 「・・・久遠さんですよね?すみませんがバイクを降りずに、そのスタイル の写真を撮らせていただけませんか。 それと、神姫の皆様はどちらにいま すか?」 久遠はちょっと苦笑いを浮かべるも、 「ウチの連中なら・・・ほら、ここに。」 とポケットを開くと、お揃いのゴーグルを着けたエルガ、シンメイ、イオ、 そしてリゼを、ハンドルやバーパッド部分に座らせた。 彼は、神姫たちに プレス連中の希望する希望するポーズを取らせる。もちろん、彼自身も。 「どうもありがとうございます、良い絵が撮れました!」 深々と頭を下げるプレス陣。 「今回の特集ページの表紙に、是非使わせて下さい!!」 「いや・・・そんな急に言われても・・・」 困惑する久遠に、フィーナが言った。 「良いのではないですか? 久遠さんは、今回の大会の主役でもあるのです から。 もっと堂々として下さい。」 「そ、そうなのか?」 「フィーナぁ、それはにゃーさんにはできないよー。 どうがんばっても、 いっつもでれんちょだもん。」 と、間髪入れずにエルガが言う。頷くシンメイ、リゼ、イオ。 その様子に かえでたちも、プレスも笑う。 場の雰囲気がさらに和む。。。 久遠とサイトウの対戦以降、久遠の言うところの「バトルの質」が向上した という。 神姫を持つ者に、神姫のバトルとは一体何なのか?・・・という 問いかけをした対戦にもなったようだ。 もちろん、M町のセンターも大きく雰囲気が変わった。 警察沙汰にもなったあの一件で、店長は相当立場が危なくなったようだが、 久遠の働きかけもあり、なんとか公認の看板は守り通した。 神姫に詳しく ないアルバイトはいなくなり、代わって学生時代から入り浸っていたような 良い意味で「濃い」連中が正社員や契約社員の形で入り、店内も大幅に改装 された。 また上の階に東杜田技研・HT-NEKの直営店が入店し、いつでも 気軽に立ち寄って相談できる場所となり、より一層人気のセンターとなって いった。。。 「なんだ、このポスターは。。。」 センターに入ろうとした久遠、ドアに張り出されたポスターに目が止まった。 あの時の「とつげきしゃもじ」エルガと「工臨壱式」シンメイが火花を散ら している、何とも不思議なスタイル。 真ん中に書かれた文字は- 、 <第1回 カッコイイ神姫選手権> 「うはっ、本当にこのタイトル使うとは思わなかったぞ。」 苦笑いする久遠を、店長が出迎えた。 「どうも、お待ちしていました。 皆さんお待ちかねですよ。」 ・・・この日、M町のセンターで開催されるイベント、それが「カッコイイ 神姫選手権」。 リゼが叫んだ、「カッコイイ神姫」は、一部の連中の間で かなりの流行になり、それならば、とM町の店長が久遠とCTaに働きかけ、 東杜田技研に協力を得て、さらには各メディアをも巻き込み、挙げ句は公式 のお墨付きまで付いた一大イベントに仕立ててしまったのだ。 「店長・・・やるときゃやるんですね。。。」 一歩踏み入れるや否や、久遠は想像を超えた店内の盛り上がりに、半ば呆れ つつも店長の行動力に驚きを隠せなかった。 「まぁね。 それなりのネットワークは持っているつもりだから。」 店長はそう言いながら、久遠にタイムテーブルの確認表を手渡した。内容を 確認する久遠の目が、オープニング部分でいきなり固まった。 カッコイイ神姫とはどんな神姫か? 戦い続ける神姫でも、 戦いを忘れた神姫でも、 仕事に就いている神姫でも、 誰もがカッコイイ神姫になれる。 集え、我こそはと思うカッコイイ神姫たち。 今ここで、神姫の新しい歴史の1ページを造ろう-。 「ちょ、ちょっと店長、これ俺が言うんですか?」 「そうだけど。」 目が点になる久遠に、事も無げに流す店長。 「誰がこんなこっぱずかしい台詞考えたんだっ!」 「あたしだよ。」 聞き飽きるほど聞き慣れた声と共に、久遠の後頭部をどつく人物。メイド姿 のDr.CTaが、久遠の背後に立っていた。 「二晩かかったんだぞ、このオープニングを考えるのに。」 「・・・。 勘弁してくれ、俺はそういうキャラクターじゃないっつーの。 それこそ、お前が言えや。」 「やだよ、こんな台詞。恥ずかしいもん。」 「・・・ハァ・・・。」 肩をガックリ落とし、ため息の久遠に、リゼが耳元にのぼって言った。 「なぁ、ヌシさん。どうせあたしらが初っ端でデモンストレーションをする だろ? それと絡めて、あたしたちが言ってやるよ。」 「そうか? じゃ、お願いしちゃおうかな〜。」 と言う久遠に、イオが顔を出して続けた。 「そのかわり、終わったら上で何か買って下さいね、全員に。」 なんか謀られた気がすると思いつつも、自分で言うよりはマシと考え直し、 さくさくと準備に取り掛かった。 この選手権はバトル型式ではない。 各オーナー、神姫が「カッコイイ」と 思うパフォーマンスを設けられた制限時間内で行い、審査してランキングを するだけ。 審査員にはそうそうたるメンバーが並ぶ。 エルゴの店長や、 東杜田技研の社長、本名を明かさないと言う契約で神姫開発者も一人招いた とも。 そして、審査委員長に・・・なんと久遠。彼の神姫たちも、4人で 一人の扱いではあるが審査員に名を連ねていた。もちろん。CTaも審査員に なっている。。。 エントリー期間はわずか数日間だったにもかかわらず、相当数の応募があり、 事前審査を行うほどであった。事前審査を経て厳選された十数組が、普段は バトルで使われるフィールドを舞台として用い、歌に踊りに模擬戦に、果て はマスターをも絡めたお笑いまで、何でもアリの展開がなされるであろう。 カッコイイに、形はないのだから・・・。 やがて、選手権の開会時刻に。 司会・進行は、店長の神姫、白子のアスタ と兎子のコリン。 2人とも、見事なまでの司会者スタイル。審査員に続い て選手が入場し、ギャラリーが拍手で迎える。 生活感あふれるスタイル、オーナーの持つみかんの段ボール箱に入って入場 する神姫あり。オーナーが操縦するラジコンヘリに乗り、BGMまで用意して 派手に入場する神姫あり。オーナーと同じ姿、すなわちお揃いのコスプレを した神姫も。。。 その中に、かえでの姿があった。 おもしろ半分で応募したところ、見事に 選出されてしまい、選手として参加することになってしまったのだ。 当初 は乗り気でなかったフィーナだったが、かえでの熱意に負けてティナと共に 出ることにした。 PDA状態のティナと、戦闘のプロのフィーナが、高校生 オーナーのかえでと、どんなかっこよさを見せてくれるのか- 。 「それでは・・・名誉カッコイイ神姫の入場ですっ!!」 コリンの声で、最後に久遠たちが入場する。 彼は神姫たちにいちばん好評だったオフ車乗りのスタイルのまま登場。 神姫たちも、それぞれにカッコイイと思うスタイルで、久遠の肩や手に乗り、 堂々と入場。 エルガは、新調した特製バトル用ホワイトエプロンにおたま。 シンメイは、工臨壱式スタイルで、6mmレンチを背中に付けて。 イオは、あの時と同じ装備をより一層軽快にしたモードでフワフワと。 リゼは・・・マイクスタンドをくくりつけたサブパワーユニットを手に。 ギャラリーから、より一層大きな拍手がわき起こる。 フィールドに歩み寄る久遠。 そこには、ちいさな舞台がスポットライトで 照らし出されている。 彼は神姫たちをフィールドに乗せた。舞台上に上が る4人。 それぞれの考える「カッコイイ」姿をそれぞれのパフォーマンス で魅せる、このイベントの目玉の一つが始まろうとしていた。 舞台の真ん中に立ったリゼは、くくりつけたマイクを外し、オリジナル曲を アカペラで歌った。 美声に静まり返る店内。 歌い上げたリゼはパワーユニットを背負うと、3人に目で合図を送る。 エルガ、シンメイ、イオ、そしてリゼの4人は、それぞれにスタイルを決め、 あの台詞が静まり返った店内に響き渡った。 「カッコイイ神姫とは、どんな神姫か?」 変わらぬ毎日の中でも、自らを常に磨き続ける神姫がいる。 何気ない日常の中で、「カッコイイ」を目指す神姫がいる。 武装神姫であるために、目指すものがあり、忘れないものがある。 そう、ここにいるのは、戦いを忘れず、戦うことを忘れた武装神姫。。。 ・・・ 第2部「What s Battle style? -It s my Life style.」 了 ・・・ <その19 へ戻る< <<トップ へ戻る<<
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武装神姫のリン 鳳凰杯篇その4 俺は"いつか"の時と同じように、だがあくまで冷静に。 リンを胸のポケットに入れてオーナーブースの扉を開けると全力疾走。 瞬く間に鶴畑大紀のオーナーブースへ。 扉を開ければ今まさにミカエルのリセットを行おうとしている鶴畑大紀の姿。 「待て、話を聞け!」 「ふん、俺のやることに口出しするな!こいつは負けたんだよ。最後のチャンスだったにもかかわらずだ。だから今ここで終わりにする。」 「待ってください!!!」 俺より大きい、そして何かすごみを感じさせるリンの声に鶴畑大紀は思わずたじろいた。 「…ええぃ」 がすぐにミカエルにつないだ端末の操作に入ろうとする、間に合わないかと思ったが急に鶴畑大紀の動きが止まった その視線の先にあるのは…ミカエルの瞳に浮かぶ大粒の涙だった。 「マスター、ごめん。でも私は…死にたくない」 「何を言ってる!! バトルに負けた時点でおまえは用済みなんだよ!だから…そんな顔するな」 鶴畑大紀の始めて見せる表情に少し驚きつつも、俺はミカエルと端末の接続を解く。 「おい、鶴畑の次男」 「…なんだよ。ミカエルのことか? もう知ったことか! マスターの登録は外すから勝手にしろよ」 「マスター…」 「もう俺はおまえのマスターなんかじゃない、どっかいっちまえ!!」 分かっていたとしてもそれがショックだったのだろう。 ミカエルは脱兎のごとく駆けだして行ってしまった。 「マスター、私に任せてください」 「ああ、頼む」 あっちはリンに任せて俺は鶴畑大紀に話しかける。 「おまえ、たしか兄貴に近づきたくて神姫始めたんだよな?」 「それがどうした! 武装は同じようにハンドメイドだし、戦績とかのチェックもいつもやってるよ。あと同じようにバトルに負けた神姫は取り替えてきた。悪いか!!」 「別にそれ自体が悪いわけじゃないだろう。ただな"ものまね"じゃあ一生かかっても兄貴には追いつけないぞ」 「m、ものまねだと!!」 「そうだ、おまえが今までやってきたことは兄貴がやってることを見よう見まねしてるだけなんだよ。まねだから兄貴がまず"それ"をしないと自分はなにも出来ない。だから追いつけない」 「なっ…」 「とりあえず、神姫をとっかえひっかえするのを今すぐやめろとは言わない。ただ、一度考えてみたらどうだ?」 「ふん…」 「俺が言いたいのはこれだけだ。あ、あと八百長なんてするなよ」 「うるさい!」 話を終えて(とりあえず言っておきたいことだけは伝えたつもりだ…なんで俺はこうもお節介かねぇ)オーナーブースを出ようとすると。 「まてよ。」 「なんだ?」 「…あいつに伝えてくれ。おまえはがんばってたことだけは覚えとくって」 「ああ。」 その言葉を聞いたとき、いつか彼の中で良い変化が起こってこれから生まれる「ミカエル」と以前より良い関係を気付くことが出いるのではないか?というのは俺の願望だろうか? そんなことを思いつつ、俺はオーナーブースを後にした。 ==== 試合の相手だった神姫のマスター、藤堂亮輔がブースを出たことを確認し鶴畑大紀はすこしだけ昔のことを思い出す。 それは5年前、まだ武装神姫が発売されることもなく世間での神姫に対する評価も今とは違っていた頃。 そして自分たち鶴畑兄弟の関係も今ほど緊張感を持ったモノでは無かった頃のことだ。 兄は高校で成績優秀。日本で一番の大学にも易々と合格できるだろうと担任から太鼓判を押されていたがまだ自分の進むべき道が決まっていなかったがそのときの兄は今ほど冷たい態度を取ることもなく優しかったのだ。 今でも世間一般の人の兄に対するイメージはまさに好青年。しかしそれはメディア等に出るときの"仮面"だ。 自分でもいつ兄が今のようにいつもぴりぴりした雰囲気をまとうようになったのかは解らない。 でも武装神姫が開発されてからであるということだけは明らかであり、また兄にあこがれを抱いていたはずの自分が今は逆に兄に対する争闘心のような感情しか持ち合わせていないという事実に気がついた。 兄の態度が変わったことに気がつき、その原因が何かさっぱりわからなかったそのために兄に直接聞くことが一番だと思ったのが2年前だ。そして今の兄と対等に話をするために自分は兄に追いつかなくては行けなかった。 でも学問とかじゃあ到底敵わない。でも…神姫ならばと思って自分も一度仮名を使い神姫バトルに参加してみた。 しかしそこで待っていたのは連敗に次ぐ連敗。たった一度の勝利が遠かった。 そして最後の試合で己の初めての神姫であったアーンヴァルが爪で引き裂かれる、その光景を目の前で見てしまった。 当時のバトルはリアルリーグしかない。それ故にプログラムで補正を行っていてもまれに神姫が帰らぬ身となることはあったがそれは自分の心に深い傷を追わせた。 その挫折から半年の間家に引きこもりがちになり過食症に陥った。 そして復帰後は本名で神姫バトルに。あのときの絶望をもう二度とを味わいたくないと無意識に思ったのか…当初の目的を忘れて目の前の敵をいたぶる。また強すぎる相手に対しては金を積んでの八百長試合など…自分の欲求である「勝利」を満たすことしか考えていなかったことを痛感した。 そのために何度神姫のコアを代えただろうか?リセットされる、廃棄されるときの彼女たちの気持ちはどうだっただろうか? また心が痛んだ。 そんあ自分が、今からでも変われば兄弟関係も変わるだろうか? でもまた挫折すれば…そういった恐怖が頭の中を駆けめぐる。 それでも、自分が兄に追いつける可能性があるのはこの神姫バトルしかない。苦しいかもしれないが、やってみようと思う。 それが鶴畑大紀のたどり着いた答えだった。 ミカエルはもう戻らない。自分がオーナー登録を解除してしまったのだ。 でも彼女が…いや今までの"ミカエル"が残したデータが生きている。 これほど心強いことは無かった。 鶴畑大紀は立ち上がる。上を目指すために。そして兄に追いつくために… ~鳳凰杯篇その5?~
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戦うことを忘れた武装神姫 その4 時刻は午前2時を廻った。・・・寝付けない。 仕事のプロジェクトが行き詰まりかけたところへ、顧客からのクレーム・・・ 追い打ちをかけるように、猫子のエルガが自損事故(包丁で左腕切り落とし)で知人の修理工、ちっちゃいもの研のDr.CTaの所へ明日まで入院。。。 考えれば考えるほど目がさえる。 明日も仕事がある、何とかして、少しだけでも眠りたい・・・。手を伸ばして酒を探る。うん、これでいいかな・・・。 ぐはっ!! 喉が熱い! 慌てて灯りを付けてラベルを見れば・・・USSRウォッカ・・・っ! と、すっと水入りのカップが出てきた。 「・・・何やってるんだよ。ほれ、飲みな。」 つい最近、世話になっているDr.CTaの紹介で転がり込んできた黒子のリゼが、あの背中の「腕」を器用に使いこなし、運んできてくれたのだ。 「あ、ありがとう。」 何はともかく水を飲み、ほっと息をつく。 「全く・・・。仕事で疲れるのも十分わかるけどさぁ。そこに並んでいるのはみんな強い酒だろ。そんなんに逃げるようじゃダメだぞ。」 「ダメだぞって・・・。」 「疲れた身体にだめ押ししてどうするんだよ。」 「・・・。」 「身体あっての仕事だろ? ここ2〜3日様子がおかしいから、夜も気にしていたんだけど・・・ほれほれ、喉が落ち着いたら左手の酒瓶置いて布団に入る!!」 マスターである自分に対しても容赦なく足蹴を加えるリゼ。神姫に心配されるなんて、何だか情けないぞ、俺。。。 「よし、布団に入ったな。」 リゼは灯りを消すと、装備を外し俺の枕元に座った。 「偉そうなこと言っちゃったけど、あたしに出来ることと言ったらこれくらいしかないんだよね。。。」 というと、静かな、しかし透き通った声の歌声が耳元に。 「・・・上手いな。」 ひとつ歌い終わったところでリゼに声をかけた。 「ん?そうか?」 「なんつーか、そんちょそこらの歌手よりきれいだぞ。」 「ん〜、そんなに誉めても何も出ないぞぉ。」 ちょっと照れたような、甘い声が聞こえた。その後も、リゼの歌声が・・・続いていたと思う。 次に気づいた時には、目覚まし時計が6時半を指していた。 都合4時間程度、必要量の睡眠をとれたようだ。体を起こすと、枕元ではリゼが寝息を立てている。 「・・・ありがとう。助かったよ。」 呟くようにそっと声をかけ、朝の支度にかかる。今宵は、リゼが好きなモ○ゾフのプリンを買ってこようかな。 静かなささやきで、夜を暖める神姫がいる。 そう、ここに居るのは戦うことを忘れた武装神姫。。。 <その3 へ戻る< >その5 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その31 H市の駅から近い裏通り。 アクリル製の電飾看板に明かりが灯った。 だが、中の蛍光灯が切れかけているのか、なかなかきちんと点灯しない。 ・・・カウンター席が5つとテーブルが2つだけの小さなショットバー。壁一面には沢山のボトルが並べられ、それぞれの存在を示すかのように、電球の明かりに琥珀色の輝きを静かに、しかし美しく放っていた。 本日の選曲は、マスターの趣味で集められたCDコレクションからの80年代のジャズ。。。 と、ジャズのリズムに併せるかのように軽やかな炒め物の音が混ざる。カウンターの片隅でマスターが調理を始めていた。 今日の突き出しは・・・ナッツの炒め物。 カウンター上では、ひとりの神姫が伝票の整理を行っていた。白いボディはアーンヴァルと同じ塗り分けだが配色が空色と藤色。 そして・・・顔はストラーフ。 暗がりで見ればアーンヴァルとストラーフの組み換えにも見えるのだが・・・。 一通りの整理が終わり振り返った神姫の横では、調理を終えたマスターが炒め物を皿に小分けしていた。マスターがフライパンを片付け、神姫が伝票をしまい終えたとき。 キィ・・・。 古びた扉が開き、お客がやってきた。 「こんばんはー。」 胸ポケットには武装神姫、ストラーフが収まっている。お客は、ストラーフとなにやら楽しげに言葉を交わしている。 ・・・いつものあの人だ。 今夜も、楽しく長い夜になりそう。。。 「いらっしゃいませ。 今日はリゼさんと御一緒ですね。」 「こんばんは、マスターさん、お久しぶりっす!」 久遠のポケットからリゼが先に挨拶をした。 「今日はリゼさんだけですか?」 「こんばんは。 ・・・そうなんです。まぁ、メンテナンスの帰りとも言いますけれどね。 あ、まずはいつものをお願いします。」 おしぼりを受け取りつつ早速注文の久遠、リゼの足を拭いてカウンターに座らせる。 「いらっしゃいませ、久遠さん。」 マスターが久遠の注文に掛かると同時に、今度はカウンターにも並べられた酒瓶の隙間から声が響いた。 どこから声がしたのか判らず、あたりを見回すリゼ。 「ここですよ、ここ。」 再び瓶の間から、透き通るような声が。 久遠は、リゼのあたまをチョイと突付いて独特の形状のリキュールの脇を指し示した。 そこには・・・ 「え・・・神姫?!」 「こんばんは。貴女がリゼさん・・・ですか?」 「は、はいっ!!!」 突然名前を呼ばれて、背筋を正して座るリゼに、瓶の向こうに立つ細い目の神姫は優しい笑みを浮かべていた。 「何もかしこまる事はありませんよ。貴女のマスターの久遠さんから、よくお話を伺っておりましたので。。。」 マスターからマドラーを受け取りながら、 「私の名前は あずさ と言います。 以後お見知りおきを・・・。」 と、あずさ と名乗った神姫は小さく一礼した。 リゼも、つられて一礼。 マスターは二人を邪魔せぬように静かに久遠にジントニックを差し出した。 久遠も、黙ってふたりの様子を見ながらジントニックをすする。 興味深そうに、しかし不思議そうな面持ちで あずさ を見つめるリゼ。 同じ顔なのに。 何故、あなたは・・・。 「あのっ」 沈黙を破りリゼが口を開いた。 エプロン姿のあずさは、細い目をさらに細くするかのようにニコニコと小さく頷いて応える。 だが、リゼは次の言葉が出てこなかった。 再びの沈黙。。。 CDチェンジャーの作動音が響く中、たまりかねた久遠がリゼをつまみ上げ、あずさに紹介した。 「どうも、あずささん。 こちらが以前も何度かお話しました、ストラーフのリゼです。 ウチの4人の中では末妹に当たるのかな。」 「こ、こんばんは・・・。」 久遠に促され手の上で頭を下げるリゼ。 「私はこちらの店でマスターの補佐を務めております。」 と、あずさもぺこりと頭を下げた。 しかしまだ、無言で見つめ続けるリゼにあずさは静かに話しかけた。 「お顔や身体の見た目は貴女と同じですが、私、『武装』神姫ではないんです。」 その言葉に、 「えっ?」 目を皿のようにするリゼ。 「ふふ、エルガさんも、シンメイさんも、イオさんも。皆様、リゼさんと同じ反応をしましたよ。 あ、マスター。 リゼさんにアレをお願いします。」 マスターは 黙って頷くと、神姫サイズの器にホットレモンリキュールを注いでリゼに差し出した。 「冷めないうちにどうぞ。 こちらはサービスです。」 差し出されたホットを、リゼはひとくちすすった。 「おいしい。。。 こんなやさしい味のお酒、初めてっ!」 ようやく緊張のほぐれた顔付きとなったリゼに、 「私が神姫向けに選んだ味です。 もちろん、食事機能の無い神姫でも飲めますよ。」 と、店内のジャズを妨げることのない美しい声で語るあずさ。 「ありがとう、あずさ・・・さん。 あ、あの、さっき訊きそびれたんですけれど、あずささんはクラリネットタイプなんですか?」 「うーん、残念。ちょっと違うんですよ。 でも貴女、いい耳してるわね。 トーン落として話していても、武装神姫とは違う声と見抜いたんですから。」 「リゼもあずささんとほぼ同じ声帯を持っているんですよ。だからではないですかね?」 ジントニックを飲み干した久遠が口を挟んだ。 リゼは久遠と目を合わせると再びあずさの方を向いて小さく頷く。 「なるほど。 それでは私の事も少々お話をしましょうか。 ・・・の前に久遠さん、次はどうされますか?」 ジントニックを飲み干した久遠に次を促す。 久遠は考えることもなく、マスターの後ろの棚を指した。マスターは小さく頷くと、 「かしこまりました。ワンショット・・・残っていませんね。今、倉庫からお持ちします。」 と、マスターは後ろの扉から奥へと入った。 >>まだまだ夜は続くヨ!(その32へ)>> <<トップ へ戻る<<
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【作品名】武装神姫 【ジャンル】アニメ 【先鋒】クララ 【次鋒】アン 【中堅】イーダ 【副将】アーク 【大将】ヒナ 【設定】 メディアミックス作品で、フィギュアごとに記載されている設定と最低限の公式設定さえ踏まえていれば媒体ごとの設定の違いが許容されると公式で決まっている。 そのためフィギュアごとの設定とアニメの公式サイトの設定、作中の描写にてテンプレを作成している。 神姫 全高15cmのフィギュアロボ。心と知性と感情を備えている。 様々な装備を換装し、オーナーを補佐する。量産品なので同じ顔の別人が普通に登場しうる。 その中でも、戦闘目的で武装された神姫を武装神姫と呼ぶ。(公式共通設定) 神姫は鉄アレイや掃除機を普通に担いで歩けるほど力持ち。起動したてでもすぐに戦闘可能で、驚異的なバランス感覚、運動能力を備える。(1話、2話) 作業能力も驚異的で、たった3体の神姫でも主人が高校の始業式に出かけ、帰ってくるまでに数十箱の引っ越し荷物を全部整理することが可能。(1話) 防水も完璧なようだ(1話、4話。クララが川に落ちたり、レーネが酢をモロに被ったりシャワーを浴びても平気だった) バッテリー駆動。丸一日は充電しなくても動ける模様。(3話) ある程度暗くても平気。目は望遠機能もある。(3話) 口にしたものの成分が分かる。(2話) 周辺地図を視界に呼び出せる。また仲間の位置が分かる。(3話) レーネが「魚臭いのです…」と言っていたり、風呂で気持ちよさそうにしていたりするので人間に準じる五感も備わっているようだ(2、3話) ビジュアライザー バトルフィールド展開装置。原理不明。仮想空間の可能性はあるが、フィールドには物理的実体がある。 以下根拠。神姫ハウスも参照。 ・内部で使用される武器は実弾で、内部で銃弾がかすった手紙はバトルフィールドの外に出てからも損傷が残っていた。(1話) ・また外部への流れ弾を防止する機能があるようだ。(1,3話) ・3話時点でバトルフィールド内部と外部で威力や機動力に差が出ている描写はない他、神姫ハウス(下記)でも中でわざわざ体を洗っている等(3話)しているので、内部での行動は全体的に現実に準ずるようだ。 よって、バトルフィールド内部での神姫同士の戦闘描写は原則、採用する。 神姫ハウス ビジュアライザーを改造した神姫用の家。 改造と言ってもビジュアライザーにデータディスクを入れているだけなので、単に居住用の出入り自由なバトルフィールドを展開しているだけと思われる。 温泉や銭湯、何故か地下壕まである。 停電で機能停止した際急に消えた時、内部で椅子に座っていたストラーフが尻もちをついていたので、物理的実体があると思われる。 【名前】クララ 【属性】セイレーン型MMSエウクランテ 武装神姫 世界大会準優勝(笑) かまセイレーン 町内大会優勝 【大きさ】15cm 【攻撃力】 《エウロス》小剣。エウクランテ型には二本あるが、クララは右手にエウロス、左手にボレアスを装備している。 自分の身体を貫通する威力の大剣と真正面から打ち合える。威力も同等と思われる。 《ボレアス》設定上ビームランチャーのはずだが、アニメでは機関砲として描写されている。 神姫に合わせたサイズのビルをぶち抜く威力。着弾点で数センチの爆発が起こる。ひょっとしたらビームマシンガンかもしれない。 【防御力】倒れてきた神姫に合わせたサイズのビルに押しつぶされても平気。 岩に叩きつけられて叩きつけられた側の岩が砕けるほどの衝撃でも平気。 アンのライトセイバーでぶった切られてもさほどダメージを受けない。 「5秒で片付けてあげる。ここがあなたたちの墓場よっ!」と言い終えてからちょうど5秒後、イーダにワンパンで倒された。 【素早さ】数十センチの距離から機関砲が仲間に撃たれたのを知覚して武装しながら割り込み庇える反応速度のアイネスと互角。 飛行可能。バトルフィールド内の人間でいえば1km以上は余裕にある距離(実際はその1/12)を1秒弱で通り抜けているので秒速100m程度はあるだろう。 【特殊能力】 《プレステイル》武装を組み合わせて飛行マシンであるプレステイルに変形可能。 …なのだが作中ではレースのために無理やりタイヤを(輪ゴムで)つけてた。 タイヤは飾りで地面ギリギリを飛行していたと思われる。 アークのパトクロス並みの速度は出る様だがスレ的には意味はあまりない。ちなみにダサい。 単純に小さいので人間等からの攻撃は非常に当たりにくく、視認もしにくいものと思われる。 逆に武装神姫からの人間への攻撃は的が大きいので非常に当てやすいだろう。 【備考】神姫サイズのビルは第一話冒頭に登場したもの。階数は40階以上の模様。サイズは現実の1/12のはずなので、単純計算で10m以上はある。 【長所】間垣神姫にしてはひんぬー。 【短所】間垣神姫なので平均と比較すると巨乳。 【名前】アン 【属性】天使型MMSアーンヴァルMk2 武装神姫 【大きさ】身長15cm 【攻撃力】 格闘 アンは拳足での攻撃を多用する。蹴りでコンクリが砕け40cmほど飛び散る(3話) 素手でクララにダメージを与えられる程度。 《M8ライトセイバー》 名前の通りのビーム式の剣。素手よりは威力があると思われる。(1話) 《アルヴォPDW11》 銃剣付きのサブマシンガン。弾切れする様子はない。素手よりは威力があるだろう。(1,3話) 【防御力】コンクリを砕くアークの格闘でも目立った損傷はない。 【素早さ】クララ以上の速度で飛行可能。クララを近接戦闘で圧倒する反応。 【特殊能力】単純に小さい。人間等からの攻撃は非常に当たりにくく、視認もしにくいものと思われる。 逆に武装神姫からの人間への攻撃は的が大きいので非常に当てやすいだろう。 【長所】あんばるの伝統に従い微妙にやんばる 【短所】あざとい 【名前】イーダ 【属性】ハイマニューバトライク型MMSイーダ 武装神姫 武装神姫中最貧の胸を誇るひんぬー 【大きさ】身長15cm ちなみに実物大のフィギュアで測ってみたらスリーサイズが5/3.9/5.8 【攻撃力】 《OS-36 Aカービンエクステンド》 イーダが装備する機関砲。瞬時に他の武器と換装可能。 弾丸の一発一発がビルの屋上のコンクリートをあっさり砕き、2m近い爆発を起こす威力。 人間が使用する重火器と比較しても遜色ないだろう。 《エアロチャクラム》 両腕の更に外側にある二基の巨大なクローアームユニット。トライク時の前輪なのでタイヤがついている。 一撃でクララを瞬殺する威力。人型時に地上を高速走行する際は車輪を利用するため、片方が使えない。 《エアロヴァジュラ》 ヒナのグリーヴァと打ち合っても平気な大剣。威力も同等だろう。 《スリルドライブ》 単純にひき逃げアタック。武装神姫を数十メートル吹っ飛ばせる。 コンクリを砕くだけのパワーがあるものと思われる(コンクリを砕くパワーがあるアークと互角のパワーがあるヒナと鍔迫り合いで互角。3話) 【防御力】 ヒナに空中戦で体当たりしてぶつかっても大丈夫。 乗っていた車ごと深さ1mくらいの落とし穴に落ちたが無事。 【素早さ】 反応速度は機関砲の砲弾を数十センチの距離から刀で弾き、回避しながら肉薄してくる敵と互角。 近接戦闘でクララが全く反応できないほどの反応。 ・人型形態 飛行可能。アークと同等。 4秒で40~50mは移動しているので移動速度は秒速10m程度か。 ・トライク形態 前二輪後一輪の車両形態に変形した武装。 凄まじいドライビングテク。数センチの助走しかせずジャンプして窓から外に飛び出したり、そのままビルの壁面を駆けあがれる。 写っている隣のビルから推測して、8階以上の高さまで約4秒で駆け抜けられる。(3話) また、雨天の中、7~8m程度の距離を0.5秒で走り抜けている(4話) 瞬時にトライクへと変形できる。トライク部であるヴィシュヴァ・ルーパーと人型の本体は構造上独立しているので降りて戦うことは可能。 ちなみに車両らしくライトがついている。 【特殊能力】 単純に小さいので人間等からの攻撃は非常に当たりにくく、視認もしにくいものと思われる。 逆に武装神姫からの人間への攻撃は的が大きいので非常に当てやすいだろう。 【長所】ひんぬー!ひんぬー!! 【短所】回避型なので防御描写が少ない。 【名前】アーク 【属性】ハイスピードトライク型MMSアーク 武装神姫 【大きさ】身長15cm 【攻撃力】 格闘 ぶつかるだけで地面のコンクリが砕ける。 《ダブルアームフォールディングナイフ》関節を備えたアームで保持されたナイフ。普段は折り畳まれ、伸びた時の長さはナイフというより槍。素手よりは威力・リーチともにあるだろう。 《OS-35 Aライフルエクステンド》 イーダのカービンとほぼ同等のサイズの機関砲。威力も同等だろう。 《スーパーシルバーストーン》 トライクの先端に装備している機関砲。トライクの軸線を合わせる必要がある。取り外して手持ちでも使える。 イーダのものよりデカい。アークとイーダは同じメーカーの姉妹機なので威力も相応にあるだろう。 《ロードファイター》 要するにひき逃げアタック。轢かれた神姫が数十メートルほど吹っ飛んでいく威力。 【防御力】 モロにアンのレーザーソードを喰らってもパトロクロスから吹き飛ばされただけで目立った損傷はなく、まだ動くことができた。 素手でアンと殴り合っても平気。 【素早さ】 飛行可能。アンと互角。 腰部から伸びた車輪で人型時でも高速走行が可能。 ・トライク形態 前一輪後二輪の車両形態。単純にパーツ組み換えによる変形。 瞬時にトライクへと変形したり、逆にトライクから人型へ変形できる。高速走行中に人型に戻って跳躍、攻撃といったこともできる。 トライク部であるパトロクロスと人型の本体は構造上独立しているので降りて戦うことは可能。 飛行していないが、飛行中のアンより早い。 【特殊能力】 単純に小さいので人間等からの攻撃は非常に当たりにくく、視認もしにくいものと思われる。 逆に武装神姫からの人間への攻撃は的が大きいので非常に当てやすいだろう。 【長所】アンをあと一歩まで追い詰めた。 【短所】美乳 【名前】ヒナ 【属性】悪魔型MMSストラーフMk2 武装神姫 【大きさ】身長15cm 【攻撃力】 腕が四本あるため大量の武器を同時に使用可能。 パワーはパンチ一発でクララを倒したイーダと互角。 《コーシカ》家の壁をあっさり貫通する威力(2話)の小剣。素手でコンクリを砕く相手と同等のパワーで振るう。 《グリーヴァ》巨大な大剣。同型機である大会優勝者のストラーフMk2が使用した際、ビルをあっさり真っ二つにする威力だった(1話)武器も使用者も量産品で違いは人格のみなので威力は同等とみていいだろう。 《ジーラヴルズイフ》巨大なハンドガン。壁を貫通する威力(2話)。 《ローク》ガトリング砲を備えたシールド。石畳を砕き20cmくらいの爆発が起こる威力(4話) アークと互角のパワーがある(3話)ので、素手でもコンクリを砕けるだろう。 【防御力】 イーダの機関砲が尻にかすったがペイントが剥がれただけ(3話) 素手でコンクリを砕くアークと何度もぶつかりあったが無傷(3話) 【素早さ】飛行可能。アークやイーダよりやや上(3話) よって、クララより早いので秒速100m程度か(クララはアークと互角のアンと互角) 反応速度は、数十センチの距離から機関砲で撃たれても剣で叩き落としながら肉薄して近接戦闘に持ち込める程度。 【特殊能力】 単純に小さいので人間等からの攻撃は非常に当たりにくく、視認もしにくいものと思われる。 逆に武装神姫からの人間への攻撃は的が大きいので非常に当てやすいだろう。 【長所】実は全裸 【短所】直撃を食らったことがないので防御がよく分からない。 【備考】よく見るとコーシカかとおもったらグリーヴァを小さくしたように見えるがよく分からないので、差別化の意味を込めて名前はそのまんまに。 参戦 vol.110 16-21
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戦うことを忘れた武装神姫 その7 ・・・その6の続き・・・ 神姫オーナーがよく来ることで名のしれた、T市のとある居酒屋。 情報交換の場でもあり、久遠もちょくちょく訪れている。 「・・・で。今日の相談なんだけど。」 カウンター席で、イオの手にしたぐい飲みに自らのコップから酒を分け注ぎながら、久遠が話を切りだした。 「実は神姫バトルする事になっちゃってね・・・」 「なんだ、そんな事か。やっちゃえばいいじゃないか。 あ、オヤジさん、唐揚げ一皿追加ね。」 と、バリバリ食べ物を注文してはモリモリ消費するDr.CTa。 彼女の神姫、沙羅とヴェルナも同様に、どんどん食べている。 「いやー、それがさぁ。M町のセンターのトップとやるんだよ。」 「ふーん。それで? ・・・おねーさーん、生中一杯追加おねがいしまーす。」 「それでって・・・。」 ため息ひとつ、久遠は手元の酒を飲み干すと、経緯をCTaに説明した。 ・・・ それは、久遠がリゼを連れて、神姫関連の雑誌をM町のセンターへ買いに行った時の事だった。たまたまフィールドでは、草リーグの試合が開催中。。。 騎士子VS猫子、しかし猫子は戦い慣れていないのか、一方的な試合内容だった。半泣きの顔つきで防戦一方の猫子に、容赦ない攻撃を次々に加える騎士子。 やがて、研爪(ヤンチャオ)が跳ね飛ばされ、防壁(ファンビー)が粉砕され- 騎士子は、独特の形をした太刀-おそらく、オーナーが自作した物であろう-を振りかざし、追いつめられて戦意を喪失しきった猫子の右腕を- 斬り落とした。 盛り上がるギャラリー。フィールドのシールドが解除されると、まだ中学生くらいの猫子のオーナーの女の子は倒れて動かない猫子を拾い上げ、ごめんね、ごめんね・・・と、大粒の涙をこぼし、店の隅でしゃがみ込んでしまった。 一方の騎士子のオーナーと思しき人物は、勝って当たり前と言わんばかりの態度で、ギャラリーと歓談。 どうにも納得がいかない表情の久遠は、その場を離れ猫子のオーナーの元へ。 「・・・大丈夫。ウチのリゼが治せると思うよ。」 声をかけると一瞬警戒した猫子のオーナーだったが、久遠のボックスから出てきたリゼの姿に、泣くことを止めた。 「どもー。久遠にくきゅうレスキュー隊のリゼでーす。お怪我をした神姫はどの子かなぁ?」 妙に明るいノリで出てきたリゼは、いわゆるナースルック。手にはご丁寧に注射器とバインダー。 「・・・ということ。こう見えても結構な腕前を持っているから・・・。」 久遠はセンターのレンタル作業台を借り、まだ不信感を抱く女の子を後目にリゼと作業にかかる。 「どう?」 「うーん・・・やぁ、大したことは無さそうだよ。あたしは外傷を診ておくから、ヌシさんはクレイドル経由でデータ損傷のチェックをかけて。」 「ほいきた。」 久遠はCTaから貰った試作のクレイドル「さわやかしんさつしつ」を取り出すと、そこへ猫子を移動させ、診察台に寝かせた。 リゼは、白衣の下から次々に工具や補修パテ、タッチペン等々を取り出し、猫子の傷を瞬く間に修復。斬り落とされた腕も、久遠のストックパーツを用い見事に修復完了。 その間に久遠は、慣れた手つきでデータの検査。 それも数分で終わり・・・ 「はーい、お姉ちゃん。おまたせ〜。 破損部品も全部純正で補修したから、これで完璧、もとどおりだよー。 さぁ、再起動かけてあげて。」 女の子に、猫子をリゼが抱きかかえて手渡す。 マニュアル通りの手順で再起動をかける。 「・・・ふえ? あー、かえでちゃん・・・ にゃー!!!怖かったよ〜!!」 「ティナ・・・ごめんね、あたしがやってみたいって言ったばっかりに・・・」 「ううん、かえでちゃんの所為じゃないよ・・・わたしが弱かったから・・・」 わんわんと鳴く一人と一体の横で、冷静に状況判断の久遠。 「ふむ・・・きちんと再起動したねぇ。」 「そりゃそうさ。あたしが治したんだもの。どうやらデータも問題無いっぽいね。よかったよかった。」 と、リゼも満足そうな笑みを浮かべていた。・・・久遠が、クレイドルを片付け終わるころには、かえでと呼ばれた猫子・ティナのオーナーも、落ち着きを取り戻していた。 「本当にありがとうございました。雑誌で読んで、対戦をしてみようとはじめてやってみたら、いきなりここで一番強い人とやることになってしまったんです。」 「私からも御礼を申し上げます。右腕どころか、身体の細かい傷の補修までしていただきまして・・・。」 深々と頭を下げるかえでとティナ。かえでは財布をごそごそ・・・と、その手を止める久遠。 「いや、そんなにしなくてもいいから・・・。 趣味の延長なんだから、タダでいいって。なぁ、リゼ。」 「そうそう。あたしだって、好きでやってることなんだし。ねー、ヌシさん。」 その二人の会話に、思わず笑みがこぼれるかえで。 「おぢさまとそのストラーフさん、仲がいいんですね。」 「お、おぢさまって・・・」 ちょっとガックリ来ている久遠の肩の上では、リゼが必死に笑いをこらえている。 「・・・しかし、最近のバトルもずいぶんと質が落ちたもんだ。」 ぼそっと久遠が呟くと、かえでが訊いてきた。 「そうなんですか? もっと激しい試合だったんですか?」 「ちがうちがう、その逆。最近の試合が殺伐としすぎているんだよ。 さっきの君たちの対戦だって・・・終了間際には、もうティナちゃん・・・だっけ?戦意喪失していたのに、トドメを刺してきたじゃないか。」 頷くかえでとティナ。久遠は続けた。 「俺が武装神姫をいじり始めたときなんて、それこそ礼に始まって礼に終わる、互いをいたわり尊敬する、のんびりとした感じだったんだけどね・・・。」 「そんなんじゃロクな武装神姫にならないっすよ。」 中途半端に太い声が、久遠達の後ろから響いてきた。振り返ると、そこには先の勝者-すなわちM町のトップ神姫使い-が立っていた。 ・・・>後編へ続くっ!!>・・・ <その6 へ戻る< >その8 へ進む> <<トップ へ戻る<<